レポートや卒論などは、ある程度の文書の構造が決まっている。
まず最初に「タイトル(表題)」「学籍番号」「氏名」は必須である。
その後に本文を書くわけだが、本文は章・節・小節などトピックごとに分けて書く。
一番大きな区切りとして章(chapter)があり、一つの章はいくつかの節(section)に分ける。 さらに一つの節はいくつかの小節(subsection)に分けるという構造である。
章・節・小節に分けた場合、それぞれが何のトピックについて書いているのか分かりやすくするために見出しを付けるとよい。
必ずしも章・節・小節に分けなければいけないわけではないが、トピックによって分けた方が分かりやすくなる。
卒論では「タイトル(表題)」「学籍番号」「氏名」は表紙として独立なページに書く。 その次に概要(アブストラクト)を入れてそして本文が続く。
タイトルや章・節・小節の見出しは、普通の文章と区別するためにフォントの種類や大きさを変える。 いちいちフォントの種類や大きさを変えるというのも面倒なので、あらかじめ用意されているスタイルを適応させるのが楽である。
サイドバーの[スタイル]
ボタンをクリックしてスタイル一覧を表示する。
スタイルの適応以下の操作で行う。
スタイルの頭に⯈(横向きの三角のマーク)がある場合は、そこをクリックすると細かいスタイルが表示される。
文書の構造とスタイルの基本的な対応は以下の通りである。
文書の構造 | スタイル |
---|---|
タイトル | [見出し] →[表題] |
学籍番号・氏名 | [署名] |
章 | [見出し] →[見出し1] |
節 | [見出し] →[見出し2] |
小節 | [見出し] →[見出し3] |
段落 | [本文] など |
あらかじめ設定されているスタイルのフォントやインデントなどを変更したい場合は、サイドバーにある変更したいスタイルで右クリックをしてコンテキストメニューから [編集]
を選ぶ。
[見出し1]
[見出し2]
[見出し3]
のスタイルを適応してもデフォルトでは章番号は付かないようになっている。
章番号を自動で付けるには以下の操作を行う。
[ツール]
→[章番号付け]
を選択する。[番号付け]
タブを選択する。[1]
を選択し、「番号」で [1,2,3…]
を選択する。[2]
を選択し、「番号」で [1,2,3…]
を選択する。[3]
を選択し、「番号」で [1,2,3…]
を選択する。もっと下のレベルでも同様に設定できる。
Moodle Server(非公式) で第7回の小テストを受験しなさい。
表を挿入するには以下の操作を行う。
[表]
→[表の挿入]
を選択する。[挿入]
ボタンをクリックする。
もしくは、簡単な表ならツールバー [表の挿入]
ボタンをクリックして表の大きさを選択してもできる。
後から表に行や列を追加・削除するには、表の上にマウスカーソルを置いて右クリックしてコンテキストメニューから [挿入]
や [削除]
を選択する。
表のサイズを変更するときは、マウスで変更したい枠線をドラッグする。
本文中で表全体の配置を変更するときは以下の操作を行う。
[表のプロパティ]
を選択する。Writer には簡単な図形を描画する機能が備わっている。
メニューバー[表示]
→[ツールバー]
→[図形描画]
を選択すると下側に図形描画バーが表示される。
図形描画は以下の操作で行う。
描画した図形の線や色を変更したい場合は、マウスで変更したい図形を選択して上側のツールバーで変更できる。
描画した図形のサイズを変更したい場合は、マウスで変更したい図形を選択し、図形の端に現れる四角のマークをドラッグする。Shift を押しながらドラッグすると縦横のアスペクト比を保ったままサイズの変更ができる。
描画した図形をダブルクリックすると図形に文字を追加できる。
複数の図形を描いた場合、グループ化するとまとめて図形を移動できたりして便利である。
図形のグループ化は以下の操作で行う。
[選択]
ボタンをクリックする。[グループ化]
を選択する。図表にはキャプションを付けるべきである。 キャプションとは、それが何の図表かを示す見出しである。
横書きの場合、図のキャプションは図の下側、表のキャプションは表の上側に付けるのが一般的である(JISX4051:日本語文書の組版方法 で規程)。
キャプションの頭には「図1」「表2」のように図表番号を付けるが、いちいち自分で付けずに自動で番号を付ける機能を利用する。
図表にキャプションを付けるには以下の操作を行う。
[キャプションの挿入]
を選択すると「キャプションの挿入」ダイアログが開く。[図]
か [表]
を選択する。[下に]
、表なら [上に]
を選択する。[OK]
ボタンをクリックする。
キャプションは図表とページをまたがないように注意する。 ページをまたぎそうな場合は図表の位置やサイズを調整する。
挿入した図表について本文中で触れる場合は、図表番号でその図表を示す。
本文中に図表番号を書く際には、これもいちいち手動で書かずに相互参照という機能を利用する。 図表を挿入して図表番号が変わった際でも相互参照によって自動的に番号が変更されるので便利である。
相互参照は以下の操作で行う。
[挿入]
→[相互参照]
を選択する。[図]
か [表]
を選択する。[項目と番号]
を選択する。[挿入]
ボタンをクリックすると挿入される。[閉じる]
ボタンをクリックしてダイアログを閉じる。これで「図1」などが挿入される。
脚注とは、本文中の用語を詳しく説明したい場合などに本文のページの下部や文書の最後に付ける文章のことである。 本文中の説明したい用語に番号や記号を付けて脚注の文章との対応がつくようにする。
脚注を付けるには以下の操作を行う。
[挿入]
→[脚注と文末脚注]
から[脚注]
か [文末脚注]
を選ぶ。LibreOffice Writer で以下のレポートと同じものを作成すること。
レポート作成の作業手順はこちら。
これらの画像は3枚に分けているが、全てを一つの ODT ファイルで作る。
最初に ページスタイルの「行数と文字数」タブで以下の設定を行う。
[行数と文字数指定(行グリッド線のみ)]
を選択する。[1文字の最大サイズ]
を [11pt]
にする。[ルビ文字の最大サイズ]
を [6pt]
にする。[1ページの行数]
を最大の [42]
にする。[1行の文字数]
を最大の [43]
にする。[グリッド線を表示する]
にチェックしない。レポートで使用した皆既月食の画像
完成したレポートの ODT ファイルはMoodle Server(非公式) の第7回の課題に提出すること。
スキルを身につけるための課題なので、自分自身で作成しないと意味がない。
次回はタイピングの試験を行います。 練習しておいてください。