====== 【情報リテラシー】第13回 LibreOffice Impress −プレゼンテーション− ====== ===== プレゼンテーション ===== プレゼンテーションではディスプレイやプロジェクタでスライドを表示して説明を行うのが一般的である。 スライド作成とスライド表示(スライドショー)はプレゼンテーションソフトで行う。 プレゼンテーションソフトの代表的なものとしては Microsoft PowerPoint, Keynote, LibreOffice Impress などがある。 * [[office:libreoffice]] ---- ==== スライド作成の注意点 ==== * スライドの構成と内容はあらかじめしっかり考える。 * 発表時間と発表内容に応じてスライド枚数を決める。 * 各スライドにはタイトルを付ける。 * 1枚のスライドに多くの内容を詰め込まない。 * 文章やフレーズは短めにして箇条書きを活用する。 * 図や表を使った方が分かりやすいときは積極的に使う。 * 遠くの人からも見えるように見やすいフォント(ゴシック体など)を使い、フォントサイズは 18pt 以上にする。 * デザインやアニメーションにあまり凝らない。内容に時間をかけよう。 ===== LibreOffice Impress ===== ==== 起動方法 ==== - ウインドウの無い場所でマウスの左ボタンを押し、ルートメニューを表示する。 - ルートメニューの ''**[Libreoffice]**'' を選択する。 - 下図のようなウインドウが開く。 * 新規作成なら ''**[Impress プレゼンテーション]**'' をクリックする。 * 既存のファイルを開きたいなら ''**[ファイルを開く]**'' をクリックする。 * 過去に編集したファイルを開きたいなら右側の一覧から選択する。 {{ impress_start.png?nolink |LibreOffice Impressの起動}} ---- ==== テンプレート ==== LibreOffice Impress を起動すると最初にテンプレート(ひな形)が表示されるかもしれない。 ここでスライドのデザインを選ぶことができるが、後でもできるので、とりあえず ''**[キャンセル]**'' をクリックしよう。 {{ impress_template.png?nolink |LibreOffice Impressのテンプレート}} ---- ==== 操作画面 ==== {{ impress_screen.png?nolink |LibreOffice Impressの操作画面}} ^ 部品 ^ 機能 ^ | メニューバー | 様々な機能をメニューから選択して実行する。 | | ツールバー | 特別な機能を直接実行する。 | | サイドバー | 様々な設定を表示する。 | | ステータスバー | 状態を表示する。 | | スライドペイン | スライド一覧をサムネイルで表示する。 | | ワークスペース | スライドを編集する作業領域。 | サイドバーやスライドペインは、メニューバーの''**[表示]**''から表示・非表示を選択できるので、ワークスペースが狭いときは非表示にすると広くなる。 ---- ==== ショートカットキー ==== * [[office:libreoffice#ショートカットキー]] ===== ファイル形式 ===== * [[office:libreoffice#LibreOfficeのファイル形式]] LibreOffice Impress で内容を保存するために使うファイルは拡張子が .odp のファイルになる。 Microsoft Office などと互換性を保つために以下のファイル形式も扱うことができる。 ^ 拡張子 ^ ファイル形式 ^ | .odp | ODF プレゼンテーション(Open Document Presentation) | | .ppt | Microsoft PowerPoint用ファイル(97-2003) | | .pptx | Microsoft PowerPoint用ファイル(2007以降) | ===== ファイル操作 ===== ==== プレゼンテーションの新規作成 ==== LibreOffice Impress 起動時にはプレゼンテーションが新規作成されるが、編集時にも新しいウインドウを開いて新規作成できる。 ^ メニューバー | ''**[ファイル]**''%%→%%''**[新規作成]**''%%→%%''**[プレゼンテーション]**'' を選択 | ^ ツールバー | ''**[新規作成]**'' ボタンをクリック | ^ ショートカットキー | C-n | ---- ==== ファイルの読み込み ==== 既存のファイルを読み込む。 ^ メニューバー | ''**[ファイル]**''%%→%%''**[開く]**'' を選択 | ^ ツールバー | ''**[開く]**'' ボタンをクリック | ^ ショートカットキー | C-o | ---- ==== ファイルへの保存 ==== === 上書き保存 === 現在編集中のプレゼンテーションをファイルに上書き保存する。 ^ メニューバー | ''**[ファイル]**''%%→%%''**[保存]**'' を選択 | ^ ツールバー | ''**[保存ボタン]**'' をクリック | ^ ショートカットキー | C-s | === 名前を付けて保存 === 現在編集中のプレゼンテーションを別のファイルに名前を付けて保存する。 ^ メニューバー | ''**[ファイル]**''%%→%%''**[名前を付けて保存]**'' を選択 | ^ ツールバー | ''**[保存ボタン]**'' の ▼ をクリックして ''**[名前を付けて保存]**'' を選択 | ---- ==== ファイルのエクスポート ==== ファイルのエクスポートとは、LibreOffice や Microsoft Word 以外のアプリケーションでも読み込めるように他のファイル形式に変換して保存することである。 ^ メニューバー | ''**[ファイル]**''%%→%%''**[エクスポート]**'' を選択し、ファイル名入力のダイアログの右下でファイル形式を選択 | ファイル形式は PDF, JPEG, PNG などが選択できるが、アニメーション効果は無くなる。 PDF だと異なるアプリケーションでも見栄えがほとんど同じなので、**編集の必要がない文書ファイルを他人に送るなら PDF にエクスポートして送った方がよい。** PDF に直接エクスポートするのであれば以下で簡単にできる。 ^ メニューバー | ''**[ファイル]**''%%→%%''**[次の形式でエクスポート]**''%%→%%''**[PDFとして直接エクスポート]**'' | ^ ツールバー | ''**[PDFとして直接エクスポート]**'' ボタンをクリック | ===== スライドの編集 ===== ==== 新しいスライドを追加 ==== LibreOffice Impress では Writer のように文書を書いていくと自動的にページが追加されるようなことはない。 スライド枚数を増やすためには手動で追加する必要がある。 ^ メニューバー | ''**[スライド]**''%%→%%''**[新しいスライド]**'' を選択 | ^ ツールバー | ''**[新しいスライド]**'' ボタンをクリック | ^ ショートカットキー | C-m | ---- ==== レイアウト ==== スライドのレイアウトはいくつか用意されている。 基本的なレイアウトは以下の二つである。 - **中央揃えのテキスト** * 表紙として使用する。 - **タイトル、コンテンツ** * 一般的なスライドである。 各スライドには一番上にタイトルを付けて、その下の領域に説明文や画像などのコンテンツを入れるのが一般的である。 編集中のスライドのレイアウトは以下で変更する。 ^ メニューバー | ''**[スライド]**''%%→%%''**[レイアウト]**'' を選択 | ^ ツールバー | ''**[スライドレイアウト]**'' ボタンをクリック | ^ サイドバー | 「プロパティ」の「レイアウト」の一覧から選択 | ===== テキスト入力 ===== テキストを入力したい場所をクリックかダブルクリックすることでテキストを入力できるようになる。 テキストについてのプロパティはサイドバーの「プロパティ」で変更できる。 {{ impress_text.png?nolink |テキストのプロパティ}} ---- ==== 箇条書きと番号付けリスト ==== ^ サイドバー | 「プロパティ」の「リスト」から ''**[箇条書きを切り替え]**'' か ''**[番号付けリストの切り替え]**'' をクリック | 箇条書きと番号付けリストはレベルを変更することができる。 ^ サイドバー | 「プロパティ」の「段落」から ''**[レベルを下げる]**'' か ''**[レベルを上げる]**'' をクリック | ---- ==== インデントの増減 ==== ^ サイドバー | 「プロパティ」の「段落」から ''**[インデントを増やす]**'' か ''**[インデントを減らす]**'' をクリック | ===== 図の挿入 ===== 画像などの図を挿入するには以下の操作を行う。 - 図を挿入したいスライドにするく。 - メニューバー ''**[挿入]**''%%→%%''**[画像]**'' を選択する。 - 画像を選択して ''**[開く]**'' ボタンをクリックする。 挿入した図はマウスでドラッグすることでサイズや位置を変えられる。 サイズを変える場合、図の角をドラッグすると縦横の比率を保ったまま変えられる。 ===== 小テスト ===== [[KMS>|Moodle Server(非公式)]] で第13回の小テストを受験しなさい。 ===== スライドペイン ===== スライドペインではスライド一覧がサムネイルで表示されるだけでなく、スライドに対して様々な操作ができる。 ---- ==== 新しいスライドを追加 ==== - スライドを追加したいスライドかスライドとスライドの間を選択する。 - 右クリックしてコンテキストメニューから ''**[新しいスライド]**'' を選択する。 ---- ==== スライドの複製 ==== - 複製したいスライドを選択する。 - 右クリックしてコンテキストメニューから ''**[スライドの複製]**'' を選択する。 ---- ==== スライドの削除 ==== - 削除したいスライドを選択する。 - 右クリックしてコンテキストメニューから ''**[スライドの削除]**'' を選択する。もしくは Delete を押す。 ---- ==== スライド順序の変更 ==== - 順序を変更したいスライドを選択する。 - 選択したスライドをドラッグ&ドロップで移動する。 ---- ==== スライドの表示・非表示の切り替え ==== - 表示・非表示したいスライドを選択する。 - 右クリックしてコンテキストメニューから ''**[スライドを非表示]**'' を選択する。 非表示にしたスライドはスライドショーで表示されなくなる。 一時的に不要なスライドを削除せずに表示しない場合に便利である。 ---- ==== 複数スライドの選択 ==== 複数のスライドを選択するにはいくつか方法がある。 * マウスでスライドが無い場所でクリックしてドラッグして選択する。 * C を押しながら選択したいスライドをクリックで順次選択する。 * 連続したスライドを選択したい場合は、最初のスライドをクリックして選択しておき、S を押しながら最後のスライドをクリックする。 ===== スライドのデザイン ===== スライドのデザインは自分でもできるが、あらかじめ用意されているものがから選ぶと楽である。 - サイドバーの ''**[マスタースライド]**'' ボタンをクリックする。 - 「使用可能」にデザイン一覧がサムネイルで表示されるので、どれかをクリックする。すべてのスライドに適用したい場合は、デザインの上で右クリックしてコンテキストメニューから ''**[すべてのスライドに適用]**'' を選択する。 ===== スライドショー ===== スライドショーは画面にスライドのみを表示してプレゼンテーションを行うモードである。 === 先頭のスライドから開始 === ^ メニューバー | ''**[スライドショー]**''%%→%%''**[先頭のスライドから開始]**'' を選択 | ^ ツールバー | ''**[先頭のスライドから開始]**'' ボタンをクリック | ^ ショートカットキー | F5 | === 現在のスライドから開始 === ^ メニューバー | ''**[スライドショー]**''%%→%%''**[現在のスライドから開始]**'' を選択 | ^ ツールバー | ''**[現在のスライドから開始]**'' ボタンをクリック | ^ ショートカットキー | S-F5 | === スライドショー中のキー === ^ キー ^ 機能 ^ | Esc | スライドショーの終了 | | RightDownSpaceEnter'PageDown'n | 次のスライドの表示 | | LeftUpBackSpace'PageUp'p | 前のスライドの表示 | | b' . ' | 黒い画面を表示 | | w' , ' | 白い画面を表示 | ===== 印刷 ===== ==== 印刷 ==== ^ メニューバー | ''**[ファイル]**''%%→%%''**[印刷]**'' を選択 | ^ ツールバー | ''**[印刷]**'' ボタンをクリック | ^ ショートカットキー | C-p | LibreOffice Impress では、複数枚のスライドを 1 枚の紙にまとめて印刷できる。 印刷して配布する場合は、この方が紙の節約になる。 - 印刷のダイアログで ''**[全般]**'' のタブを選択する。 - ページレイアウトの用紙サイズで ''**[A4 210mm × 297mm]**'' など適切なサイズを選択する。 - 向きで ''**[縦]**'' を選択する。 - ''**[LibreOffice Impress]**'' のタブを選択する。 - Document の Type で ''**[配付資料]**'' を選択する。 - Slide per page で 1 枚の紙に何枚のスライドを印刷するか選択する。 ===== 課題 ===== 次回は [[moodle:mootyper]] でタイピングの試験を行います。 Net WPM が少なくとも 20 以上になるように練習しておくこと。